食中毒の予防
暑い季節に注意したいのが食中毒です。今回は、大腸菌など細菌による食中毒についてお話しします。
〈どんな病気?〉
カンピロバクター菌、サルモネラ菌、病原性大腸菌などの細菌が原因でおこる腸炎です。
カンピロバクター腸炎は汚染された肉、サルモネラ腸炎は汚染された肉や卵、あるいはミドリガメなどのペットが感染源となります。
食べてから症状が出るまでの潜伏期間は数時間から数日と細菌によって異なります。
〈症状〉
- 熱が出て、腹痛、呕吐や頻回の下痢がみられます。
- 血便になることが多く、ときに重症になります。
〈治療〉
- 便の培養検査を行い、抗生物質を処方することになるでしょう。
- 呕吐や下痢などの症状が強いときは、点滴や入院が必要になります。
〈こんなときは早めに診察を〉
- 呕吐や下痢を繰り返し、ぐったりしてきたとき
- 血便が続くとき
- 強い腹痛があるとき
- 高熱でぐったりしているとき
〈受診の際の注意点〉
- 家庭で飲んだ水分量、下痢や吐いた回数などをメモしておきましょう。
- 受診するときは、オムツごとうんちを持っていくか、デジカメや携帯でうんちを撮影しておくといいですよ。診断の助けになります。
〈ホームケア〉
- 処方された薬をしっかり飲んで下さい。
- 水分補給が大切です。糖分や電解質が含まれたがイオン飲料が最適です。
〈予防方法は?〉
3原則をしっかり守って下さい
(1)菌をつけない
食材、手をよく洗う
(2)増やさない
食品は冷蔵保存・調理後早く食べる
(3)殺菌
十分な加熱、調理器具の乾燥
さらに、
- 肉類は十分に加熱して食べましょう。
- バーベキューや焼肉屋では、食材を取り扱う専用の箸を用い、食事用の箸とはっきりと使い分けましょう。
- まな板は、使用したら洗浄剤でしっかり洗い、熱湯または台所用漂白剤で消毒するとよいでしょう。
- 手洗いをしっかりし、家族内での発生に注意しましょう。