りんご病(伝染性紅斑)
ほっぺがりんごのように赤くなり、よく見ると手足にもレース模様の赤い斑点がおきるウイルス性の発疹症です。原因はヒトパルボウイルスB19です。
症状は一般に軽症です。ヒトパルボウイルスB19感染から約1~2週間後に微熱、軽い咳や鼻水、のどの痛みがみられることがあります。感染後2~3週間後に、特徴的な頬の発疹がでます。発疹は境界鮮明で、少し隆起し、ほてり感があります。頬の発疹に1~2日遅れて主に上腕と大腿に赤い斑点がでます。これらの発疹は次第にくっついたあと中心部から退色するため、レース状、網目状の発疹になります。発疹のほとんどが1週間ぐらいで消失しますが、一度消失した後も日光刺激により再燃することもあります。
発疹がでる1週間前の軽いかぜ症状の時が感染力が強く、発疹が出るころは伝染力は失われています。発疹がでる時期にはすでにウイルスの排出は止まっているので、熱がなければ他の子どもへの感染防止のために学校・園を休ませる必要はありません。本来、この病気はたいへん予後はよいのですが、妊婦が感染すると流産や胎児水腫が起こることがあります。
かゆみがあれば、抗ヒスタミン剤を内服します。