おたふくかぜ
どんな病気?
耳の下の耳下腺やあごの下の顎下腺が炎症を起こすので、「ほっぺ」から「あご」にかけて腫れて痛がります。
たいてい左右とも腫れますが、片側だけのこともあります。
原因はムンプスウイルスです。
咳やくしゃみで近くにいる人にうつり、保育園や幼稚園で流行することがあります。
潜伏期は2~3週間です。腫れは1~3日でピークになり、1週間ほどでひきます。
熱は3~4日でおちつきます。
治療
特別な治療法はなく、熱や痛みでつらいときは、解熱剤をじょうずに使います。
痛い時は耳の下を冷やしてあげてもいいですよ。ただし、冷やしたからといって早くよくなるわけではありません。
ホームケア
お風呂は、高い熱があるときや痛みが強いときはお休みです。
すっぱいものや、かたい食べ物は避けましょう。痛みが強い時は、かまずに飲み込めるものを与えます。
注意したいこと
- おたふくかぜは、20人に1人くらいの子どもに髄膜炎がみられます。おたふくかぜになって4~5日目に高熱、嘔吐、頭痛などの症状があれば髄膜炎の合併が疑われます。様子がおかしいと感じたら診察を受けてください。
- 次に、400~700人に1人くらいと、まれですが難聴を残すことがあります。難聴は、片方だけのことが多く、日常生活に支障がないことが多いようですが、治療法がありません。
- 思春期の男の子がおたふくかぜにかかると、2~3割の子が睾丸炎を起こします。局所の腫れがひどいと痛みで歩くこともできなくなります。ほとんどは片側だけで、不妊の原因になることはまずありません。女の子では卵巣炎を起こすこともあります。同じように不妊の原因になることはまずありません。
いつから保育園や幼稚園に行けますか?
出席停止の基準が変わりました。今までは、腫れが引くまで、約1週間休ませましたが、変更後は耳下腺や顎下腺が腫れてから5日たって、元気になるまでお休みとなりました。
合併症を防ぐためには予防接種
1歳を過ぎてから受けられます。接種してもおたふくかぜにかかることがありますが、ほとんどが軽症ですみ、ワクチンの副反応も問題になるような例は少ないと思います。